賞与に対する源泉徴収税額はいくらか？

７月に入り、民間企業の賞与の支給が始まったと思います。

昨今、世界同時不況による景気の低迷にて昨年に比べ２割減、５割減そして未支給など、企業の利益の状況によって左右されていると思います。総支給額は基本給の２ヶ月分やまた手当を含む金額など企業の社長、労働組合が存在する企業は労使協定にて決定し支給されます。

実務面では賞与も毎月の給料と同じように源泉所得税を納めなければなりません。ここでは簡潔に一般的な計算の仕方を下記の図を参考に求めていきます。

計算方法

1. その人の総支給額を確定させます。
2. その人の前月中の総支給額から社会保険料等（社会保険、雇用保険など）の金額を差し引いた金額を確定させます。
3. その人が扶養している人数を確定させます。
4. 2．の金額と3．の扶養の人数を元に表にあてはめ、表左側の賞与の金額に乗ずべき率を確定させます。
5. 1．の金額から社会保険料等の金額を差引き、4．の乗ずべき率をかけ、賞与に対する源泉徴収税額を確定させ総支給から差し引きます。（預ります。）

以上で終了です。

では一つ例をもって賞与に対する源泉徴収税額を求めてみましょう。

参考資料

• 株式会社スギヤマの社員Ａさん　扶養は妻のみ
• 前月総支給額469,700円
• 前月社会保険料等63,848円

※以下の番号は上記の番号の内容に該当

1. 賞与の総支給額を500,000円とします。
2. 前月総支給額469,700円から前月社会保険料等63,848円を差し引き、405,852円と確定させます。
3. 扶養は資料より１名。
4. 表にあてはめ、12％と確定。
5. 1．の500,000円から社会保険料等63,600円（※社会保険料等の金額の計算過程はここでは省略します。）を差引き436,400円に12％をかけ、52,368円を確定させます。結果　賞与の源泉徴収税額は52,368円となります。

賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表(平成21年4月以降分)

（所 得 税 法 別 表 第 四）一部抜粋

(注) この表において「扶養親族等」とは、控除対象配偶者及び扶養親族をいいます。上記の表は掲載上、甲の方対象（※甲とはお勤めの企業に扶養控除等申告書を提出している方）、扶養親族等の数を２人までにしています。

完成表及び備考の詳しい内容については国税庁のホ－ムペ－ジ欄をご覧下さい。

国税庁／賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表(PDFファイル)

以上、あまり難しくないので、是非、計算してみて下さい。

担当　福岡