法人税
役員変更登記
役員と任期 会社法上、役員とは取締役、監査役、会計参与となります。取締役及び会計参与の任期は、原則として選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとなりますが、非公開会社は定款で定めることにより、選任後10年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとすることができます。...
勘定合って銭足らず
勘定合って銭足らずとは 会社の事業の儲けは基本的に利益です。しかし利益が出たからといってその分お金が増えているかというと、そうでもない場合があります。というよりもそうでもない場合の方が多いかと思います。 そういった状況が「勘定合って銭足らず」です。原因は多岐にわたりますが、設備投資等大きな投資をしたような場合は、原因がはっきりしているので、多くの場合経営者は自覚的で特に問題にはなりません。原因が分からない場合が問題です。 銭足らずの比較的分かりやすい原因 ① 在庫が異常に増えている場合...
定款記載事項の「目的」について
会社の目的 会社の目的は、会社設立時に必ず定められなければならない事項(定款の絶対的記載事項)であり、定めがない定款は無効となります。具体的には「当会社は、次の事業を行うことを目的とする。」等と定められている部分です。 会社の目的は非常に重要な部分です。定款で定めた目的の範囲内で会社の能力が認められ、その定めた目的の範囲内でしか事業を行うことができないからです。 会社の目的の4要素 会社の目的を定める際には、4つの要素の考慮が必要となります。 ① 具体性...
交際費の損金不算入制度
交際費課税の現状 現在の交際費課税は以下のようになっています。 ① 大前提として1人5,000円以下の飲食等については、交際費としなくてもよい。② 資本金が1億円以下である法人は、交際費の50%を損金に算入するか、800万円までを損金に算入するかのどちらかを認める。 ③ 資本金が1億円を超える法人は、交際費の50%を損金に算入することを認める。 ④ 資本金が100億円を超える法人は交際費の損金算入は一切認めない。 何をもって交際費とするかは諸説ありますが国税局は以下のように言っています。...
のれんの償却期間 -買収した事業の価値はいつまで続く?-
事業の多角化をねらい、事業買収をしたとき、時価純資産価額を超えて対象事業を評価することで生じた「のれん」の価値は、いつまで継続するのでしょうか? のれんの価値 のれんには譲渡した側の経営者が長年築いてきた信用、取引先との契約関係、社員のスキル・経験など、様々な価値が内包されていますが、消費者のニーズの変化や市場の変化に応じて減価し、自社の事業に吸収されていきます。 のれんの償却は、会計・税務上、次のように扱われています。 会計上の償却期間...
増えている簿価修正規定
寄附の場合の簿価修正 100%支配関係下のグループ法人税制適用の状態に於いて、子会社同士で寄附が行われた場合、それらの会社の関係が寄附の受取法人・寄附の支払法人いずれにおいても益金不算入・損金不算入です。そして、親会社に於いて、寄附の受取法人の子会社株式の簿価をその受取寄附金の額だけ増額修正し、寄附の支払法人の子会社株式の簿価をその支払寄附金の額だけ減額修正します。 資本剰余金分配の場合の簿価修正...
起業時の法人銀行口座開設のハードルと事前準備
年々高くなる法人銀行口座開設のハードル 警察庁の発表では、令和元年の特殊詐欺の認知件数は16,851件(-993件、-5.6%)、被害額は315.8億円(-67.0億円、-17.5%)で、前年に引き続き認知件数、被害額ともに減少しているが、依然として高い水準の被害が発生していることから、深刻な情勢です。こうした特殊詐欺に実体のない法人銀行口座が使われることが多いことから、銀行での法人口座開設のハードル(=準備すべき書類、事業実態の実在性など)は年々高くなっています。 起業時に法人口座開設で躓かないために...
浸水被害への備え -中小企業の防災対策と税制・助成金-
浸水リスクを認識し、被害を想定する 最近の豪雨災害による被災状況は目を覆うばかりです。令和2年7月豪雨は、特定非常災害の指定が閣議決定されました。 事業継続のため河川の氾濫などによる浸水被害リスクを認識し、これまでの常識にとらわれることなく備えることが求められています。自治体のHPでは、地域ごとにハザードマップを公開しており、洪水や高潮による自社の浸水リスクを視覚的に把握し、被害を想定することができます。過去の被災記録、被災土地の形状も有用な情報です。 事前に講じるリスク対策...
災害を受けた時の 損失の取扱い
今年も多い豪雨災害 今年も日本各地で豪雨によって被害を受けている地域が多くあります。被害に遭われた方に、お見舞いを申し上げます。 災害の多い日本には、災害被災時の税の特別措置も数多く用意されています。今回は法人の災害被災時に損金となるものについて、横断的に見ていきたいと思います。 災害関連の損失・費用はだいたい損金に 災害が発生したことにより発生した損失や費用は、損金となります。 1. 棚卸資産や固定資産などの資産が災害により滅失・損壊した場合の損失 2. 破損した資産の取り壊し・除去のための費用 3....
不良在庫 寄附するか安く売るか
不良在庫はどうする 不良在庫とは、仕入れたり製造したりしたが売れずに在庫として長年にわたり滞留している商品や製品です。 通常は廃棄処分して除却損として経費に落とします。 しかし、不良在庫とは言え賞味期限切れや、品質は若干落ちるものの捨てるにはもったいないものあります。「もったいない」ということで寄附をした場合はどうなるでしょうか? 寄附をした場合は寄附金です 金銭でなくとも寄附をした場合は寄附金になります。100万円分の在庫を寄付した場合、経理処理では以下となります。 (寄附金)100万円/(商品)100万円...
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