所得税
平成29年度税制改正 法人課税編(NO2-2)
今回は、役員給与等の改正を中心に幾つかの改正項目を概観していきます。 ●役員給与等について見直し (1)利益連動給与について、改正案では現行の利益指標に株価等の指標(業績連動指標)を追加、また、計測期間も単年度指標から複数年度指標に拡大しています。 これを受けて、業績連動指標に基づく一定の株式数の交付を給与に加えています。...
配偶者控除と配偶者手当
配偶者控除の現状 このところ続いている政策論議に配偶者控除の対象をどうするかと言う問題があります。政府・与党には「働き方改革」の一環である所得税の配偶者控除廃止と言う動きもありましたが、最近は一転し、対象範囲を広げて150万円までの控除とする方針が出ています。 現行の配偶者控除の所得と課税の関係はどうなっているのでしょうか。 パートの配偶者(多くは妻)は「103万円」の壁を意識して勤めに出る方がいます。年収に対し次のようになります。 ・100万円超 住民税課税 ・103万円超 所得税課税 (夫の配偶者控除無し)...
平成28年分 年末調整の留意点
年末調整は、給与の支払を受ける人の一人一人について、毎月(日)の給料や賞与などの支払の際に源泉徴収をした税額と、その年の給与の総額について納めなければならない税額(年税額)とを比べて、その過不足を精算する手続きです。 平成28年分の年末調整にあたって留意すべき主な事項は、国外居住親族に係る扶養控除等の適用、通勤手当の非課税限度額の引き上げ、マイナンバーの記載等に関する事項です。 ●国外居住親族に係る扶養控除等の適用...
「生計を一にする」の定義
「生計を一にする」の解釈 「生計を一にする」という用語は、多くの税法で用いられています。ただし、税法そのもので、その定義はされていません。解釈通達での定義で済ませています。 法人税法では 法人税法では政令の同族関係者の範囲の規定で「生計を一にする」という用語が出てきます。法人税基本通達は、「生計を一にする」こととは、「有無相助けて日常生活の資を共通にしていることをいうのであるから、必ずしも同居していることを必要としない」とし、要約的に表現しています。 国税通則法・国税徴収法では...
不動産事業を承継した場合の 「青色申告承認申請書」の提出期限は?
(質 問) 平成28年3月31日に不動産賃貸業を行っていた夫が亡くなりました。私と長男が、夫の賃貸用不動産を相続した場合、4月1日から12月31日までの不動産所得について確定申告を行うことになるといわれました。今年から青色申告を行うためには、いつまでに青色申告承認申請書を提出すればいいのでしょうか。私と長男はともに無職です。 (回 答) ご主人が、生前、所得税の青色申告者でなかった場合は5月31日まで、青色申告者だった場合は7月31日までに提出すればよいことになっています。 (解 説)...
「中古資産の耐用年数」適用は注意 リノベーション時の耐用年数
中古家屋の「リノベーション」 最近、不動産の分野で「リノベーション」という言葉をよく聞くようになりました。 ...
個人の寄附は「ふるさと納税」に 義援金にも注意が必要
義援金は大きな控除が受けられる? このたびの熊本県・大分県を震源とする大地震により被害を受けられた皆さまに心よりお見舞い申し上げます。 「被災地に寄附を」と各団体が声を上げていますが、この義援金は一定条件を満たせば、通常の特定公益増進法人や公益財団・社団法人等への寄附よりも、大きな割合で控除が受けられるようになります。 法人が寄附した場合...
認められる 支出がなくても必要経費
所得税法には、所得計算にあたって数多くの特例があります。その中の一つに「家内労働者等の必要経費の特例」があります。 ●必要経費の特例 事業所得又は雑所得の金額は、原則、総収入金額から実際にかかった必要経費を差し引いて計算しますが、家内労働者等に該当した場合には、実際にかかった経費の額が65万円未満であっても、必要経費として65万円まで認めるものです。もちろん、実額経費が多い場合は実額が使えます。...
平成29年は買取価格決定方式を見直し 個人売電収入の所得区分
平成29年度からは「入札制度」など導入 日本の太陽光発電は、補助金制度や余剰電力買取制度の復活(平成21年)、平成24年7月の固定価格買取制度(FIT)の導入で急速に普及してきました。その後、平成26年の「九電ショック」(太陽光発電に適した九州・北海道などで送電網が限界に達したため、新規接続申込が保留された騒動)で冷や水を浴びせられましたが、平成29年度以降は、買取価格の決定方式の見直し(「入札制度」と「価格低減スケジュール」導入)をはかり、更なる普及を目指しています。 FIT導入後の太陽光発電の買取実績(億円)...
相続で誤りやすい事例 「未支給年金」は一時所得
公的年金の支給は「後払い」 相続税の申告で誤りやすい事例の一つに、被相続人の「未支給年金」があります。 年金は偶数月の15日に、前々月分と前月分の2か月分が支給されます。受給者が亡くなった場合、年金が「後払い」であるために、受け取る権利があっても受け取ることができない年金が必ず生じます。これを「未支給年金」といいます。 〔亡くなった時期と未支給年金の例〕 亡くなった時期 未支給年金 4月 支給日前 3か月分(2~4月分) (偶数月) 支給日後 1か月分(4月分) 5月(奇数月) 2か月分(4・5月分)...
お問い合わせ
ご質問などございましたらお気軽にお問合せください!
お問い合わせ フォーム
045-949-3088 (横浜事務所)
0463-33-3662 (平塚事務所)