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相続税申告の流れ

相続手続きの期限と手順

相続が発生したら

相続が発生したら、葬儀や死亡届を提出すること以外に、具体的にどういうことをやったらいいのか?
相続には期限(相続開始後10か月以内)がありますからできる限り早めに進められることをお勧めします。
まずは、

  • 亡くなった方の財産や遺品の整理と相続人を把握することからはじめましょう。
  • 不動産、預貯金、借入金などをまず調べましょう。合わせて、取引のあった銀行や郵便局

なども調べておきましょう。
はじめに被相続人の財産の総額や借入金の有無などの財産の概略を知ることが必要です。
特に配偶者がおらず、相続人が子供だけの場合には、財産の管理場所などが不明の場合もありますから早めに調べておく必要があります。

相続の段取りと手順

  • 相続財産の調査、把握
  • 相続人の確認
  • 相続するかしないかの選択(相続放棄や限定承認)
  • 共同相続人全員での遺産の分割についての話し合い(遺産分割協議)
  • 相続税の申告と納税
  • 各種の名義変更と登記手続き

「注意」
相続手続きには「相続放棄」や「限定承認」と言った相続方法の選択が設けられたものがあります。その期限内に手続きが間に合わない場合には、思わぬ不利益を被る可能性があるため、相続手続きを速やかに行う必要があることを認識しておくことです。
相続手続きが完了するまでには、一定の時間を必要としますので、後で手続きが間に合わないということが無いよう計画的に進めていくことが重要です。

相続手続きの流れと期限

(遺言書が無い一般的な相続の場合)
主な相続手続きと期限
  • 死亡届・・・相続開始後7日以内
  • 生命保険・損害保険会社への通知・・・約1か月以内
  • 銀行等への預金関連・・・速やかに通知する。通知後、預金は凍結される。
  • 相続放棄・限定承認・・・相続開始から3か月以内
  • 準確定申告・・・相続開始後4か月以内
  • 相続税の申告と納税・・・相続開始10か月以内
相続税申告納付までの流れ

(モデルケース)

相続税申告納付までの流れ

相続開始(被相続人の死亡日)直後に行う手続き

被相続人の死亡直後の
相続手続き

死亡届の提出等

被相続人の死亡後に行うものとして、葬儀(通夜、告別式)の準備のほかに
①死亡診断書の取得・・・医師に依頼
②死亡届の提出・・・市町村役場(死亡日から7日以内)
③埋葬許可の届出

葬儀費用等の記録・・・請求書、領収書、お寺等へのお布施の金額
取引先金融機関への連絡

被相続人の取引先金融機関への連絡を行う。これにより口座が凍結されてしまいますから公共料金の引き落としなど自動振り替えは、名義変更も同時にやる必要があります。

被相続人の意思確認(遺言書の有無の確認)

葬儀が一通り終わりましたら、被相続人の書かれた「遺言書」が無いかどうかを調べます。「遺言書」があるかないかにより「遺産分割」の相続手続きが大幅に変わりますから充分に注意が必要です。

被相続人の死亡から4か月以内の相続手続き

遺産内容の確認

遺産の確認を行い、特に資産を超える負債がある場合には「相続放棄」や「限定承認」をすることで債務の承継を免れることができます。
相続放棄や限定承認の手続きは、期限が下記のように3か月以内と定められていますから直ちに調査を行うことが必要です。通常は、財産の方が債務より多い場合には「単純承認」と言う形で「分割協議」に向かいます。

相続方法の選択

相続開始から3か月以内

相続方法の選択は相続の開始を知った日から3か月以内に行うことが必要です。速やかに遺産の内容を確認して資産・負債の金額の調査を行い、調査の結果により、単純承認」「相続放棄」「限定承認」※の中から選択します。

相続人の調査・確定

遺産分割協議に向けて、遺産の内容を確認する調査と並行して、相続人を確定する調査も行います。「遺産分割協議」を行った後で新たな相続人が出てくるようなことがあると振り出しに戻ってしまうからです。
相続人の調査は、戸籍謄本により調べますが、被相続人が生まれてから亡くなるまでの戸籍謄本、除籍謄本、改正原戸籍が必要になります。

準確定申告

相続開始から4か月以内
亡くなられた年の1月1日から死亡日までの被相続人の所得について、相続開始後4か月以内に申告と納税を行うことが義務付けられています。これを「準確定申告」といいます。被相続人が1月1から3月15日までに死亡した場合には、その前年分も合わせて申告しなければなりません。
「準確定申告の方法」
準確定申告は、申告書とその付表に各相続人が連署して、被相続人の住所地を管轄する税務署に提出します。仮に相続人の一部に一緒に申告を出したくない人がいるときは、それぞれ別々に申告することもできます。
納税する税額は、各相続人の法定相続分に応じて負担することになります。各相続人が納付した所得税は、被相続人の債務として相続財産から控除できます。なお、還付となった場合には、逆に相続財産に加算となります。

被相続人の死亡から10か月以内の相続手続き

相続財産の確定・評価

相続税の申告や遺産分割協議を行うためには、まず、相続財産を確定し、評価額を算出することが必要です。
相続税の申告に際して、計算の元になる財産の価額は、相続税法や通達などにより評価方法が定められています。なお、遺産分割協議を行う際の財産の価額は、不動産に関しては時価評価とする場合もあります。

遺産分割協議書の作成

被相続人が遺した財産を、どのように分割するかを相続人間で話し合うことを「遺産分割協議」と言います。遺産分割協議は、すべての相続人の同意が必要となります。全員が遺産分割協議に同意したら「遺産分割協議書」を作成します。

相続財産の名義変更

上記により、遺産分割協議が整ったらば、協議書にしたがって各相続人が取得した財産の名義変更を行います。名義の変更に期限がありませんが、後のトラブルの原因にならないためにも速やかに手続きを行っておくことが重要です。
不動産については、所有権の移転登記が必要になります。登記が完了しないと売却や担保としての利用ができません。

相続税の納税が必要で
あれば納税方法の選択

相続税の納税が必要な場合、相続開始から10か月以内に相続税の申告および納税が必要です。
相続税の納税は、一括の現金納付が原則ですが、一括で現金納付が困難な場合には、「延納」「物納」といいた方法も認められております。
ただし、延納や物納の制度を利用される場合には、原則として申告書の提出期限までに税務署に申請書を提出して税務署長の許可を受けておくことが重要です。

※単純承認と相続放棄、限定承認について

単純承認について

一般の相続では、相続財産が負債よりも多くなるケースがほとんどです。このような場合には、特に家庭裁判所などへ申請等は必要が無く、相続人間で「分割協議」を行い財産・債務の取得を決めます。

相続放棄について

1. 相続放棄

相続放棄とは、相続人が被相続人の財産および債務の一切について相続する権利を放棄することを言います。一般には、被相続人の財産よりも債務の方が大きい場合に相続人は、相続によりかえって不利益をこうむることになります。そこで、このような場合には、相続財産を引き継がない代わりに債務も一切引き継がないという手続きをすることになります。
このように相続放棄は、相続人が全員放棄をしませんと放棄をしていない相続人が債務を引き継ぐことになりますから全員が相続放棄をすることが重要です。
また、分割協議で相続財産を引き継がないことと相続放棄とは全く意味が異なりますから注意が必要です。相続を放棄すれば第三者である債権者に対して返済義務を免れるということです。

2. 相続放棄の注意点

相続放棄は

  1. 相続開始から3か月の期限があること
  2. 遺産分割をしてしまってからでは、もはや相続放棄ができないこと
  3. 相続放棄により次順位の相続人が発生すること
3. 放棄手続きの流れ
  1. 手続きは、被相続人と相続放棄を申述する相続人の戸籍謄本と住民票を収集し、申述書に(家庭裁判所のホームページ)に記載します。
  2. 戸籍等を添付して家庭裁判所(被相続人の最後の住所地の管轄)に提出する。(郵送でも可)
  3. 申述後、家庭裁判所から郵便で今回の申述について間違いないか照会書による通知がありまので、同封の書類に記載して返送します。
  4. 数週間内に家庭裁判所から連絡通知があります。
流れ-STEP
step01 相続放棄を申述するための書類を集める。
step02 家庭裁判所に書類を持参または送付して受付。
step03 家庭裁判所から相続放棄の照会書が届く。
step04 その照会書に記入し家庭裁判所に返送。
step05 相続放棄申請受理通知が郵送されます。
4. 3か月で決められない場合

3か月以内に相続放棄をするかどうか決められない特別の事情がある場合には、家庭裁判所に「相続放棄のための申述期間延長」を申請することにより、この3か月の期間を延長してもらえる場合があります。

5. 失敗しない相続放棄と注意点

自分の相続放棄が終わったからと言って安心はできません。相続放棄をすると自分は財産・債務を引き継ぎませんが、相続放棄により、相続の権利義務は、次の相続順位の相続人に移っていくからです。

(例)
第一順位の子供全員が相続放棄を行うと、第二順位(被相続人の親)に相続権が移り、さらに第二順位の相続人も放棄すれば、第三順位(被相続人の兄弟)に相続権が移っていきます。

このように、相続放棄をすることにより、次の順位の相続人に相続権が移っていくため、相続放棄した場合には、次の順位の相続人にもきちんとその旨を伝えなければなりません。伝えないままで置いた場合には、次の順位の相続人が借金を背負うことになりますから、大きな迷惑をこうむることになります。したって、このような場合には、第一順位から第二順位、第三順位のすべての人が3か月以内に相続放棄をしなければなりません。相続放棄により相続権が移っていくこともあらかじめ承知して手続きを進めなければなりません。

限定承認について

マイナスの財産があるのだが、プラスの財産より多いかどうかわからない場合には、限定承認(相続によって得た財産の限度でマイナス財産も支払うという事)という方法をとることもできます。したがって、すべての債務を承継するという心配がありません。

財産内容が不明の場合にはとりあえず「限定承認」を行っておけば安全であるということが言えます。
ただし、限定承認を行う場合には、相続人全員の同意が必要であり、一定期間内に財産を家庭裁判所に届け出する必要があるなど相続放棄に比べて手続きが煩雑になるという欠点があります。

相続放棄および限定承認
についての手続き費用

およそ、2万円~10万円程度(放棄する人数により変動あり)

※「遺言書」がある場合の相続手続き

相続が発生し、相続財産の整理をしてみたら遺言書が出てきた場合には、基本的には、「遺言書」に書かれている内容にしたがって手続きを進めていくことになります。ただし、遺言書が存在していても、遺言書の内容にかかわらずに、すべての相続人が改めて「分割協議」をすることに同意するならば遺言書を使用しないで「分割協議書」で分割することもできます。

単純承認について

一般の相続では、相続財産が負債よりも多くなるケースがほとんどです。このような場合には、特に家庭裁判所などへ申請等は必要が無く、相続人間で「分割協議」を行い財産・債務の取得を決めます。

公正証書遺言の場合

遺言書が公正証書によって書かれている場合には、裁判所で検認を受ける必要がありませんから、遺言執行人が指定されていれば、その方が遺言の内容にしたがって分割を進めることになります。したがって、他の相続人との「分割協議」も必要ではありません。
不動産登記も預貯金の名義変更もそのまま行うことができます。
なお、遺言書の作成後に取得した財産がある場合などで、遺言書に記載されていない財産がある場合には、その財産については、原則として遺産分割協議が必要になります。

自筆証書遺言の場合

自筆証書遺言の場合には、家庭裁判所での「検認手続き」が必要になりますから、提出前に開封することは絶対にしてはなりません。自筆の遺言書の場合に、裁判所で形式的にきちんと整っているか、字体が確かに被相続人本人のものであるかなどが審査されます。
承認されれば、公正証書遺言書と同様に財産の名義変更は遺言書の内容にしたがって分割されることになります。

法定遺留分について

遺言書の内容によっては、特定の相続人に偏った遺言書になっている場合があります。
このような場合には、遺産の分割が無いか少ない相続人は、「遺留分減殺請求」の訴訟を起こすことができます。この「遺留分」の権利は、配偶者、子供(代襲相続人を含む)、直系尊属について認められますが、兄弟姉妹には認められておりません。
遺留分は、通常の民法の法定相続分の2分の1とされております。
なお、遺留分の減殺請求期限は、遺留分の侵害があったことを知った日から1年以内とされています。知らなかった場合でも10年を経過するとできなくなります。

弊所にご依頼いただいた
場合の流れ

1. 杉山会計 所長による面談

相続の開始から申告/納税まで、図を使用してわかりやすく説明いたします。
また、ご用意いただく書類も、ご説明いたします。
面談の結果、相続税が発生しない方でも財産の引継(登記など)は必要となります。
どのような手続きが必要かを案内いたします。ご希望の方は司法書士等もご紹介いたします。
面談は無料となっておりますのでお気軽にお問い合わせ下さい

相続税申告にかかる当事務所の報酬は、資料を拝見したのち面談にてお知らせいたします。

2. ご契約

見積書を作成の上、ご契約内容の説明をいたします。

3. 手付金のお支払い

ご契約いただいた場合は、手付金として予想報酬の5%のお支払いをお願いしております。
もちろん、手付金は最終の料金に充当されます。

お問い合わせ

ご質問などございましたらお気軽にお問合せください!

お問い合わせ フォーム

045-949-3088 (横浜事務所)

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