資格外活動許可が大幅に解釈・運用変更
在留資格「留学(留学ビザ)」と「家族滞在(家族滞在ビザ)」の方が取得する「資格外活動許可(アルバイト許可)」について、入管庁より重要な解釈変更が行われました。
重要なポイント
①一般的な資格外活動許可(アルバイト許可)で行うことができるアルバイトを「労働時間が明確な活動」に限定。「業務委託契約」「請負契約」「個人事業」は要注意!
②解釈変更により、「週28時間以内」を意識するだけでは不十分になる恐れが。
これまでの資格外活動許可
留学生や家族滞在者に許可される「資格外活動許可」は「包括的許可」と呼ばれ、大まかにいえば、「週28時間以内(留学生は学則で定められた長期休暇期間中は1日8時間以内)であれば、内容を問わず(風俗営業店舗を除く)アルバイトできる」というものでした。しかしながら、今回の解釈・運用変更により、週28時間以内という「時間数」だけではなく、「活動内容」についても、次のような注意が必要になります。
許容範囲が「労働時間が明確な活動」に
SNSの普及なども影響し、近年のアルバイトには単に労働時間数で報酬が計算され得る形のものだけではなくなってきています。「Uber Eats」の配達員として業務委託報酬を得ている方、「インフルエンサー」として企業から広告報酬を得ている方など、報酬に対する労働時間が明確に定まらない働き方が増えました。
今回の解釈・運用変更では、包括的資格外活動で許可される活動内容は「労働時間が明確であること」が求められることになり、以下のような活動を行う場合は「個別許可」を要することとなりました。
(1)客観的に労働時間を確認することが困難な個人事業主等として活動する場合
(2)労働時間が明確ではない業務委託契約や請負契約等を結んで働く場合
個別許可を得ることのできる活動は、「留学」「家族滞在」のビザの種類ごとに、個別に要件が定められています。今まで認められていた職種の全てに「個別許可」が下りるわけではないことにご注意ください。
この解釈・運用変更により、アルバイト形態によって資格外活動違反となる恐れもあります。留学生や家族滞在者に対し、労働時間数が明確ではない形でアルバイトを依頼している企業様等も十分ご留意ください。