テレワークの導入は経営者と従業員に業務遂行上大きな影響を与えますが、具体的にはどのようなものがあるか検討しました。
チャンス
経営者にとってテレワーク導入による業務遂行方法の変更は大きな変化ですが、これを費用の見直しをするチャンスと捉えることができるのではないでしょうか。つまり、これまでオフィス環境の維持に必要だった家賃や駐車場代またオフィス家具等について、今後テレワークが浸透しても必要か否かという観点で見直すと今後の状況に即した態勢への変更が容易になると考えられます。
また、従業員が遠隔していても十分なコミュニケーションを可能にし、さまざまな情報管理ができるようなツールという観点からIT投資を行なえば、こちらも今後の流動的な状況に対応できるのではないでしょうか。
チャレンジ
従業員にとっては通勤時間がなくなる等の負担が軽くなる、また周囲との雑談のない静かな環境で落ち着いて仕事に集中でき、生産性が上がる等、業務効率性を保ちながらも、ワーク・ライフ・バランスが達成できるというメリットもあります。しかし、長期になればプライベートとの切り分けが難しくなり心理的な圧迫が起こる可能性もあります。また職種によってテレワークができないものもあり、自宅で業務遂行ができる場所を確保することが難しい従業員がいる場合もあります。
従業員間で不公平感が生まれないように、出社した時に何らかの手当が受けられるようにすることも今後の方策として挙げられると思います。
また職場の外に情報を持ち出すため、機密情報や個人情報の漏洩にもより厳格な防止策を導入しなければならず、円滑なコミュニケーションを保ちつつ情報管理は厳格化するという双方向での投資が必要になります。