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余談ですが、こんな改正もある

2016年9月5日 | その他

漢字の正誤表のような

年年→年々、こえる→超える、費用の合計額→費用の額の合計額、国外転出をした日→国外転出の日、当該各号に掲げる→当該各号に定める、次の各号の一に該当するときは→次の各号のいずれかに該当するときは、隠ぺいし→隠蔽し、有しない者にあつては→有しない者にあっては、死亡した日→死亡の日、当該積み立てた→その積み立てた、取りくずした→取り崩した、「又は」→「、又は」・・・

税制改正条文を見ていると

今年の税制改正で、実質的な改正項目ではなく、文字の表記にのみこだわった改正箇所がありました。上記はその一部です。少しだけ拾って見ました。
拾っているとキリがありませんが、これらは、今年に限ったことではなく、毎年みられることです。改正条文の中に、法律としてあるべき文字表記ではないものがあるときに、ついでにあるべき表記に訂正しておく、といった作業です。

傾向を追ってみると

「隠蔽」などという表記変更をみると、時代を遡るような印象があります。たな卸資産→棚卸資産、補てん→補填・・・などは同じ傾向の表記変更で、漢字化を強めようとする意思が働いているように思われます。同じく、付則→附則、寄付→寄附への表記変更は、どちらも常用漢字なので放置して構わなかったものなのですが、税法条文からはもはや「付則」「寄付」は完全に追放されています。
逆に、当該→その、の表記変更は傾向としては逆方向です。全て→すべて、但し→ただし、などの表記変更も逆方向の傾向性を感じます。
今年のこだわり改正で特に目に留まったのは、掲げる→定める、の表記変更でした。例えば、「上欄に掲げる区分に応じ、それぞれの下欄に掲げる金額」というような「掲げる・・・掲げる」の条文は沢山あるのですが、この表記を「掲げる・・・定める」に変更をしています。

法律の業界表記も変化

判決や法律の条文では「っ」は使わず「つ」で表現するものと思っていたら、上記のように「つ」を「っ」に改めている条文がありました。しかし、他の条文を見る限り、一斉に改める、ということをしていません。なお、税法でも附則の条文には「っ」が以前から沢山使われています。

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