2017年卒も売り手市場が続く
人手不足と言われる昨今、来年の新卒社員を対象とした採用活動ですが、企業としては厳しい採用状況が続きそうです。
株式会社マイナビによる「2017年卒マイナビ企業新卒採用予定調査」では、2017年の採用予定を前年と比べて「増やす」とした企業が大学文系で26.0%、大学理系が31.4%と、共に前年比2.3ポイント上がったそうです。「減らす」とした企業より20ポイント以上も上回っており増やす企業が多いと言えます。この事は2012年から6年連続しており、売り手市場が続いています。
採用予定数の増加
2017年採用予定数を前年の採用実績数と比較すると全体平均は19.1%増で非上場企業では20.3%の増加で前年を上回っています。採用予定数の「大きな要因となったもの」は「将来の業績の見通し」45.2%、「年齢構成」44.9%、「前年の採用実績」36.5%が挙げられています。売り手市場の上に採用予定者数の増加もあって採用も一段と困難になりつつあります。
今後の新卒採用の見通し
同調査の採用見通しでは採用環境はさらに難しくなるということですが、その理由として「母集団(エントリー数)の不足」67.2%が最も多く、次いで「内定辞退の増加」59.5%、「活動の早期化へのスケジュール対応」47.2%と続きます。
今後は学生が求めている情報やアピールポイントを工夫する事も必要でしょう。
ミドル層の人材も人手不足
日本商工会議所の「人手不足等への対応に関する調査結果」(4,072社、回答59.1%)をまとめた結果の発表が6月に行われ、55.6%が「不足している」と回答しています。前年の調査より5.3ポイント上昇しています。業種別では宿泊・飲食業の不足感が大きく79.8%。介護、看護、運輸、建設でも6割以上が不足と答えています。求める人材は一定のキャリアを積んだミドル人材が69.0%と最も高かったと言う事です。
シニア人材においても前年調査比で高く幅広い層で不足感が拡大しています。
女性活躍推進については6割以上の企業で実施、検討をしているとの結果も出ています。