先日、米マイクロソフト社が米ネット検索のヤフーの買収を断念するなどまだまだ米国ではM&Aが盛んだ。
我が国でも劇的な経済成長を迎えた1990年代末から2000年代初頭にかけて、日本企業は大きな変化を見せた。そのような経済変化の中で最も大きな社会的関心を集めた変化の1つとして、M&Aが挙がる。
高度成長期から安定成長期の日本企業では、M&Aが重要な戦略となることはなかった、そして主流でないため、大手企業も含め買収される脅威を現実に感じることも少なかった。しかし1990年代末から、日本でもM&Aが急速に増加することとなった。このブ-ムの火付け役となったライブドア騒動も記憶に残る。
M&Aは、IT関連企業の積極的M&A戦略による成長の実現、ファンドによる大量買付け、現在は、法人による買収提案や大型のTOBへと広がった。それに加え海外の企業を買収主体とするM&Aも現実実現しそうにある。
今日の日本企業でもM&Aは非常に身近なものとなり、安易に経営戦略として役員間の議題に挙がる。毎日の新聞や経済雑誌でM&Aに関することが記載されない日はないと言っても過言ではないだろう。メディアではドラマ化されたり一気にトレンドに登りつめた。
しかし今日の日本企業間におけるM&Aが果たして経済効果に効力を発揮したのか?
M&Aは、本当に企業価値を引き上げているのか?
買収を行なわれた企業の歴史文化はどうするのか?
というように疑問視されていることが多く挙げられるのも確かだ。収益ばかりに捕らわれず先のことを見据えた経営を今一度考えM&Aを行なう必要性を是非考えてほしい。
企業家たちは逆に純粋に純増する収益の戦略を新鮮に市場に投入し日本国をもっともっと世界にアピ-ルするアイデアを見つけていただきたい。
担当 福岡