平成20年度税制改正により、地域格差の解消するため、地方法人特別税及び地方法人特別譲与税が創設されました。
これに対応して,税法上「エネルギー需給構造改革投資促進税制」(エネ革税制)というのがあります。
図のように法人が納税する金額に変わりはありませんが,都道府県に納付するべき事業税の一部を国へ移し,国はその税金を地方に再分配します。
納税義務者
法人事業税の納税義務がある法人
地方法人特別税は国税ですが、法人事業税と併せて都道府県が徴収します。
適用時期
平成20年10月1日以後開始する事業年度
法人事業税と併せて地方法人特別税の申告が必要になります。
事業年度が1年の場合、最も早くて平成21年5月の中間申告から適用されます。
税率
法人事業税のうち、法人事業税の標準税率により計算した所得割額、収入割額です。
→ 「基準法人所得割額」、「基準法人収入割額」といいます
課 税 標 準 | 税 率 |
---|---|
外形標準課税法人の基準法人所得割額 | 148% |
外形標準課税法人以外の法人の基準法人所得割額 | 81% |
収入金額課税法人の基準法人収入割額 | 81% |
地方法人特別税の創設に伴い、法人事業税の税率を引き下げます。
これにより、法人の税負担が、地方法人特別税の創設以前と比較して増加するということはありません。
法人事業税(所得割、収入割)の税率は以下のように引き下げられます。
区 分 | 法人の種類 | 所得等の区分 | 税率(%) | ||
---|---|---|---|---|---|
旧 | 新 | ||||
所得・清算所得 を課税標準とする 法人 |
普通法人
一般の法人 人格のない社団・ |
所 得 割 |
年400万円以下の所得 | 5.0 | 2.7 |
年400万円を超え 年800万円以下の所得 |
7.3 | 4.0 | |||
年800万円を超える所得 又は軽減税率不適用法人 |
9.6 | 5.3 | |||
清算所得 | 9.6 | 5.3 | |||
特別法人、 農業協同組合、 信用金庫、 医療法人等 |
所 得 割 |
年400万円以下の所得 | 5.0 | 2.7 | |
年400万円を超える所得 又は軽減税率不適用法人 |
6.6 | 3.6 | |||
清算所得 | 6.6 | 3.6 | |||
収入金額を課税 標準 とする法人 |
電気・ガス供給業 又は保険業を行う 法人 |
収入割 | 1.3 | 0.7 | |
外形標準課税法人 | 資本金の額 (又は出資金の額) が1億円を 超える普通法人 |
所 得 割 |
年400万円以下の所得 | 3.8 | 1.5 |
年400万円を超え 年800万円以下の所得 |
5.5 | 2.2 | |||
年800万円を超える所得 又は軽減税率不適用法人 |
7.2 | 2.9 | |||
清算所得 | 7.2 | 7.9 | |||
付加価値割 | 0.48 | 0.48 | |||
資本割 | 0.2 | 0.2 |
担当 丸山