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ワクチン接種業務での収入は 「130万円の壁」の例外扱い

2021年7月21日 | その他

103万円の壁・130万円の壁

 パートやアルバイトをしている人が年末近くになると年間収入を一定の金額内に抑えるために就業調整することがあります。  
所得税法では、基礎控除48万円+給与所得控除55万円の合計103万円を超えると家族内の主たる所得者の所得控除に影響が出始めるため、年間給与をこの金額内に抑えようとします。また、年収が130万円を超えると社会保険の扶養対象から外れてしまうので、この金額内に抑えようとする動機付けも働きます。「103万円の壁・130万円の壁」と呼ばれています。

ワクチン接種業務の従事者確保の窮余策

2021年新型コロナの新規感染は止まりません。国はワクチン接種数を拡大させることを最優先とし、ワクチン接種を主導する厚生労働省は、2021年6月4日から新型コロナウイルスのワクチン接種に携わる医療職の人が接種で得た収入について、社会保険の「130万円の壁」の例外扱いとすると発表しました。対象となる収入は、令和3年4月から令和4年2月末までのワクチン接種業務に対する賃金です。
社会保険は厚生労働省の所管業務なので、自分たちの権限の及ぶ範囲内で「130万円の壁」を取っ払い、結婚等を機に医療現場から離れている「潜在看護師」らに期待を寄せ、ワクチン接種業務従事者をかき集めようとしているのです。
(注)医療職(医師や看護師、薬剤師などの)がコロナワクチンの注射や予診、薬液の取り扱いや接種後の経過観察などに関わる場合のみ例外扱いです。接種会場の受け付け業務は対象外です。詳しくは、「新型コロナウイルスワクチン接種業務に従事する医療職の被扶養者の収入確認の特例に関するQ&A(保険者向け)」https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000788047.pdf参照。
給与計算担当者は、社会保険の諸届にも関与していることでしょう。ワクチン接種業務を行う事業者・雇用主(市〈区〉町村、医療機関等)から「新型コロナウイルスワクチン接種業務に従事した際の収入に係る申立書」の発行を受け、被扶養者の認定及び資格確認の際に、加入する保険者に提出することとなります。

所得税では例外扱いなし

 なお、所得税法を管轄する財務省ではこうした例外扱いをしていません。そのため、103万円の壁は動いていません。

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