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大法人が中小企業になった場合 大法人時代の欠損金は全額控除可?

2015年6月20日 | 法人税

シャープの「中小企業化」報道

 シャープの経営再建の記事が、連日新聞の紙面に取り上げられています。同社が公表した中期経営計画では、欠損てん補のため資本金約1,200億円の減資を行い、その後に取引銀行とのDES(デット・エクイティ・スワップ)等による約2,250億円の増資を行うこととされています。当初、資本金を1億円とする減資を行い「中小企業」となると報道されていましたが、政府関係者や市場等の反応が芳しくなく、正式発表時には5億円までの減資に変更されました。

減資を行う場合の法人税務への影響

 減資を行う場合の参考として、法人税務では「資本金の額」を基準とするものと「資本金等の額」を基準とするものがあります。
「資本金の額」とは、登記されている「資本金」の金額そのものを指します。
この「資本金の額」を基準とする税制には次のようなものがあります。
貸倒引当金の繰入、青色欠損金の控除制限、法人税軽減税率、留保金課税の不適用、特別税額控除・特別償却、交際費等の定額控除額、欠損金の繰戻還付、少額減価償却資産の損金算入、外形標準課税
 一方、「資本金等の額」は、株主が払い出したものとされる一定の金額(税務上の資本金と資本剰余金の合計概念)です。
この「資本金等の額」を基準とするものには次のようなものがあります。
みなし配当、一般寄附金の損金算入限度額、法人住民税の均等割、事業税の資本割
なお、無償減資を行い、「資本金の額」が減少したとしても、「資本金等の額」には異同は生じません。

大法人が中小法人となった場合の欠損金

 平成27年度税制改正では、法人税率引下げの代替財源確保のため、「資本金の額」が1億円超の法人の欠損金繰越控除限度額が現行の欠損金額×80%から65%(最終的には50%)に引き下げられました。巨額の赤字がある会社では欠損金の有効利用を考えた場合、「資本金の額」1億円への減資は施策の一つとして考えられるものです。この場合、「大会社時代に生じた欠損金は80%しか認められないのでは?」と心配になるところですが、期末の「資本金の額」が1億円以下である限り、100%控除はできるものと考えられます。

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