転職者実態調査
厚生労働省は昨年11月に令和2年の「転職者実態調査」の結果を公表しました。
この調査は転職者の採用状況、就業意識などの実態を把握するために行われていますが、今回の調査は常用労働者を5人以上雇用する企業17,000件の中で働く転職者から1万人を無作為で選び令和2年の転職者について実施しました。
現在の勤め先には満足ですか?
転職者の現在の職場の満足度については「満足」「やや満足」とした人は53.4%、「不満」「やや不満」の人は11.4%で、その差で表す「満足度指数」は42.0ポイントとなっています。また、満足度の内容はどの項目でも全体的にみて事業所規模が大きいほど満足度は高く、中でも「仕事内容・職種」が最も高く60.5ポイントでした。
転職者の離職理由と転職先選定の理由
転職者の直前の勤務先からの転職理由は「自己都合」が76.6%ですが、そのうち「労働条件(賃金以外)が良くなかった」が28.2%と一番多く、「満足のいく仕事内容でなかった」が26.0%、「賃金が低い」が23.8%となっています。
転職先に現在の勤務先を選んだ理由は「仕事内容・職種に満足できるから」41%で最も多く「自分の技能、能力が生かせるから」が36.0%、労働条件(賃金以外)が良いから」が26%となっています。
転職者の応募方法、企業の募集方法
転職者はどのような方法で転職活動(複数回答)を行っていたのでしょうか?
「求人サイト・求人情報専門誌・新聞・チラシ等」が39.4%と最も多く、次に「ハローワーク等の公的機関」34.3%、「縁故」26.8%となっています。
一方で転職者を採用した企業の募集方法(複数回答)は「ハローワーク等の公的機関」が57.3%、次いで「求人サイト・求人情報専門誌・新聞・チラシ」が43.2%、「縁故」が27.6%となっています。
転職先になる企業も求人の職種や欲しい年齢層にもよりますが、自社にとって有効な求人媒体で企業アピールし、来てほしい人材に応募してもらえる努力が必要ですね。