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TAXニュースでは私どもが日々研究をしております税制改正をはじめとした最新の税金・税務についての情報、また難しい税法の解説など一般の方々に対してできるだけわかりやすいかたちで皆さまにお伝えしていきます。

大法人が中小企業になった場合 大法人時代の欠損金は全額控除可?

シャープの「中小企業化」報道

 シャープの経営再建の記事が、連日新聞の紙面に取り上げられています。同社が公表した中期経営計画では、欠損てん補のため資本金約1,200億円の減資を行い、その後に取引銀行とのDES(デット・エクイティ・スワップ)等による約2,250億円の増資を行うこととされています。当初、資本金を1億円とする減資を行い「中小企業」となると報道されていましたが、政府関係者や市場等の反応が芳しくなく、正式発表時には5億円までの減資に変更されました。

減資を行う場合の法人税務への影響

 減資を行う場合の参考として、法人税務では「資本金の額」を基準とするものと「資本金等の額」を基準とするものがあります。
「資本金の額」とは、登記されている「資本金」の金額そのものを指します。
この「資本金の額」を基準とする税制には次のようなものがあります。
貸倒引当金の繰入、青色欠損金の控除制限、法人税軽減税率、留保金課税の不適用、特別税額控除・特別償却、交際費等の定額控除額、欠損金の繰戻還付、少額減価償却資産の損金算入、外形標準課税
 一方、「資本金等の額」は、株主が払い出したものとされる一定の金額(税務上の資本金と資本剰余金の合計概念)です。
この「資本金等の額」を基準とするものには次のようなものがあります。
みなし配当、一般寄附金の損金算入限度額、法人住民税の均等割、事業税の資本割
なお、無償減資を行い、「資本金の額」が減少したとしても、「資本金等の額」には異同は生じません。

大法人が中小法人となった場合の欠損金

 平成27年度税制改正では、法人税率引下げの代替財源確保のため、「資本金の額」が1億円超の法人の欠損金繰越控除限度額が現行の欠損金額×80%から65%(最終的には50%)に引き下げられました。巨額の赤字がある会社では欠損金の有効利用を考えた場合、「資本金の額」1億円への減資は施策の一つとして考えられるものです。この場合、「大会社時代に生じた欠損金は80%しか認められないのでは?」と心配になるところですが、期末の「資本金の額」が1億円以下である限り、100%控除はできるものと考えられます。

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