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TAXニュースでは私どもが日々研究をしております税制改正をはじめとした最新の税金・税務についての情報、また難しい税法の解説など一般の方々に対してできるだけわかりやすいかたちで皆さまにお伝えしていきます。

組織再編税制 適格要件が設けられている理由

適格要件は何故設けられているのか?

 現行の法人税法では、6種の組織再編成(合併・分割・現物出資・現物分配・株式交換・株式移転)について、その再編成に係る資産の移転損益の『課税の繰延』を認める『適格組織再編成』を規定しています。
 この『組織再編税制』には、2つの基準と7つの適格要件が設定されています。

2つの基準 7つの適格要件
①企業グループ内の組織再編成
(100%グループ内)
(50%超グループ内)
②共同事業を営むための組織再編成
イ株式継続保有要件
ロ資産負債引継要件
ハ従業員引継要件
二事業引継要件
ホ事業関連性要件
ヘ事業規模要件
ト特定役員引継要件

 この2基準は『判定の入口』と呼べるもので、再編当事者の資本関係に着目した区分です。この『入口』から入って、①の再編はイ~二、②の再編はイ~トの要件を満たせば『適格組織再編成』として再編時の課税負担を避けることができます。それでは、何故これら7要件を満たすことが、『課税の繰延』に結びつくのでしょうか。それはH12の政府税調資料の『基本的な考え方』に一端が示されています。

『経済的実態が変更ない』という実質主義

 この政府税調資料では『法人の課税』と『株主の課税』に分けて説明しています。
『法人の課税』については組織再編の前後で『経済的な実態に変更がない』場合には、『課税関係を継続させるのが適当』であるとしています。『株主の課税』についても、『株主の投資が継続している』のならば、課税を繰延べるとの考え方が示されています。どちらも『経済的な実態に変更がない』という理由で課税をしていないのです(実質主義)。この法人・株主の『継続性』を個別に落とし込んだものが『適格要件』であり、組織再編成の税負担を減らすという租税措置ではないようです。

『日本の組織再編税制の特徴

 九大の渡辺徹也教授は、日本の組織再編成の上のような『建てつけ』が米国税制を参考に作られていることを指摘しながら、①日本の再編税制は米に比して株主段階の『投資の継続性』(イのみ)が重視されていない、②従業員引継要件は日本独自のものであるなどの指摘を行っています。

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