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節税トピックス

節税に強い杉山会計事務所が、節税する最適な方法・ノウハウをご提案します。

生前にできる相続税の納税資金対策

所有地の多くを他人に貸し付けていると相続が生じた場合、地主の遺族が相続税の納税資金を作ろうとしても、貸し付けしている土地は簡単に処分することは出来ません。
その土地には、周知のとおり【借地権】という強い権利がついているからです。

「借地権」と「底地」の交換という方法

解決策の1つとしてよく利用されるのが、「借地権」「底地」の交換という方法です。
「処分不能な土地」「処分可能な土地」にすること。
これは、計画的に将来の納税資金確保(一部又は全部)のための一考です。
具体的には、『借地人の借地権』『地主の底地』とを一定の割合で交換し、借地権設定宅地に対して、双方の権利を【完全所有権】として処分可能な土地にする方法です。

(例) 500㎡の土地に60%の割合で借地権が付いていたとします。

借地人:60%、 地主:40%の割合で交換した場合には、
借地人は300㎡分、 地主は200㎡分の【完全所有権】を手にすることになります。

【完全所有権】になれば、地主の遺族は相続税の納税資金を作るために、その土地を処分しようと思えば自由に出来るわけです。

図を用いた説明

現状


注)図の借地権(100)は宅地の借地権割合は借地人(60)、地主(40)の合計(100)とします。底地も同様に(100)とします。

交換


注)借地人:借地権(40)、地主:底地(60)相互に交換する。

交換後


旧借地人:(60)200㎡、旧地主:(40)200㎡、それぞれ宅地の【完全所有権】を獲得。
ところで、このような交換は、資産を相互に譲渡したことになりますから、その譲渡益に対して、本来は、【所得税・住民税】が課せられるはずです。
しかし、税法には、下記要件に該当する資産については、譲渡所得税は課さないことになっています。
所得税の課税がないので、住民税も課せられません。

固定資産交換の特例の要件

  • 交換により譲渡した資産と交換により取得した資産は、土地や借地権などの同種類の資産であること。(土地と借地権は同種資産と認められています。)
  • 交換により譲渡した資産も、交換により取得した資産も、「固定資産」であること。
  • 交換した資産は、それぞれの所有権がともに1年以上所有していたもので、交換の相手方が所有していた資産は、交換の目的で取得したものでないこと。
  • 交換により取得した資産は、相手方に渡した資産の譲渡直前の用途と同じ用途に供すること。
    (交換前の土地が「宅地」なら交換後も「宅地」として使用するということです。)
  • 交換したそれぞれの資産の時価の差額が、いずれか高い方の金額の20%以内であること。

注:20%以上の価格差があっても、差金の授受がなければ、問題ありません。

相互間に於いては、等価交換と認識したと見るからです。
この方法は、全ての貸宅地に適用できる訳ではありませんが、可能性の有無を検証する一考としてご紹介しました。

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