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TAXニュースでは私どもが日々研究をしております税制改正をはじめとした最新の税金・税務についての情報、また難しい税法の解説など一般の方々に対してできるだけわかりやすいかたちで皆さまにお伝えしていきます。

国内国外財産調書制度

国外から国内へ

懲役刑を含む罰則をもつ「国外財産調書」制度の施行は、現行の「財産債務明細書」に対して、必ずや強力な見直しをする方向に作用することになります。
今年の税制改正事項として、従来の「財産債務明細書」を改変し、国外国内を問わないもので、且つ「国外財産調書」と同じように運営する「財産債務調書」制度を創設する、ことが謳われています。

狙いは何か

国外財産調書」が国外所得の捕捉もれ、相続財産の捕捉もれ、に対処することが狙いであったのに対し、新「財産債務調書」は、国内所得の捕捉もれに対処することが狙いではありません。
当面の狙いは、相続財産の捕捉もれへの対処であるものの、その先に「富裕税」を見据えている、のです。
富裕税は、日本でも、昭和25年から3年間実施されていましたが、フランスには今でもあります

罰則は異なる

「財産債務調書」の新制度には、税制改正大綱に書かれていないので、懲役刑を含むような罰則は設けられないようです。
提出を義務付けられる人のプライバシーの開示を強制するに等しい、財産と債務のオープン化は、100%完璧な申告も限りなく不可能であろうし、心理的には相当な抵抗が予想されるところだから、と思われます。

罰則がなくても強制できるか

現行の「財産債務明細書」については、罰則がないため、提出義務があっても提出しない人が沢山おり、提出はするが形ばかりのことしか書いてない、というものでも、これへの問合せは皆無です。
こうなることを防ぐために、「財産債務調書」の信憑性を担保するための税務調査の制度を設ける、としています。相続財産の事前調査のようになりそうです。調査非協力には罰則があります。

課税標準・税額に影響しない修正申告

課税標準や税額を変更するのが修正申告や更正処分です。しかし、「国外財産調書」の新制度の運用現場では、その記載事項を書き換えて提出し直すことを「修正申告」と言っています。
さすがに、「国外財産調書」の「更正処分」というのは想像しにくいところですが、相続税申告・富裕税申告と一体として考えているとすれば、わかるような気がします。

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